俳句Blog
毎日の「ちょっと嬉しい」を俳句に・・・by 上田愛子
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2016年3月31日木曜日
春色の ルージュに 時が動き出し
いくつになっても、
母親が綺麗でいてくれるのは嬉しい。
先日、母と色違いの口紅を買った。
一緒に洋服を見に行くことはあったけれど、
一緒に口紅を選ぶのは初めて。
私がプレゼントすると言っても、
もともと、あまり化粧に興味のない母は
「もったいないから要らない」と言う。
でも、試しに店員さんに塗ってもらうと、
その気になってくれて、二人で買うことができた。
結局、母はかなり上機嫌。
自分ひとりで口紅を買う時より、
私は、ずっとずっと嬉しかった。
2016年3月30日水曜日
三分咲き 間近で眺めし 桜花
いろんな視点で見ることで、楽しみが増える。
まだ、遠くから眺めるには物足りないボリュームの桜。
ついつい、近づいて覗きこむように見てしまう。
近くで、形や色をじっくり楽しむも良し。
遠目で満開の風景を楽しむも良し。
多くの視点を持つことができると、
人生は豊かになる。
2016年3月29日火曜日
送られし言葉を軸に 春を行く
仲間たちが、私の本質を表す言葉を送ってくれた。
「遊ぶ 勇気 自己愛 継続」
最初、どれも私に足りないものばかりに思えた。
でも、みんなが率直に思いを語ってくれているのを聞いて、
だんだん解ってきた。
見失いそうになって、必死に追いかけているうちに、
足らないと思い込んでしまっていたのだと・・・
自分のことって、一番わからない。
でも、教えてくれる仲間に恵まれて、
私は本当にツイている。
2016年3月28日月曜日
黄金のミモザと空を仰ぎ行く
ミモザはとても大きく育ちます。
近所の大学の裏庭にあるミモザも、
私の身長の倍以上あり、
高いところでワサワサ花を咲かせています。
ぐんぐん空に向かって伸び、
枝を広げて、
惜しみなく、黄色の花を咲かせて・・
ミモザのように生きていこう〜
2016年3月27日日曜日
卒業の娘と母の帰り道
自分で希望して、入った大学だったのに、
馴染めず、途中で辞めたいと言ったことがある。
その後、友達に恵まれたこともあり、
なんとか卒業はしたが・・・
なんと、わがままなことを言ったものだと思う。
学費の面など、直接支えてくれた親だけではなく、
色んな人の支えがなかったら、入学も卒業もできていなかった。
全ての条件が揃ってはじめて、私は学ぶ事ができた。
そんなことに、あらためて気づかせてくれた
卒業の風景だった。
2016年3月26日土曜日
春巡り いつでもスタートできること
少し前に見た、フランス映画。
色々あっても、上手くいくようになっている。
人生の節目は、生き方を修正するチャンスなのだ。
2016年3月25日金曜日
そそくさと身支度終えて 春の靴
まだ寒い日が続いているけれど、気分は春!
そろそろ、春らしい軽やかな装いで、
出かけたくなる。
2016年3月24日木曜日
老夫婦 向かうは春の甲子園
阪神電車の朝の特急にて、
大きなバックを持った年配のご夫婦。
ちらりと見えた荷物の中身は、お弁当や温かい飲み物。
仲良く甲子園駅で降りて行かれました。
なんか、とても素敵。
2016年3月23日水曜日
蕗のとう 立ちて見聞広めたる
ふきのとう たちて けんぶん ひろめたる
「とうが立つ」という言葉は、
ふきのとうの茎が伸びて、花が咲いて、
食用に適さなくなった状態からきているそうです。
背が伸びたら、遠くまで見えるし、
花が咲いたら、虫も飛んできて、知らない世界の話が聞けそうだし・・
「とうが立つ」ことにも、楽しいことが、いっぱいある。
2016年3月22日火曜日
片隅の ガラス細工が春を増し
ガラスの桜餅。
気付かずに、通りすぎようとしている友人を呼び止めて、一緒に眺める。
どんなガラス職人さんが作ったのか?わからないけど、
きっと、この桜餅を見た沢山の人が、春を共感している。
2016年3月21日月曜日
玻璃作る 技と心を知りし春
はりつくる わざとこころを しりし はる
ご厚意で、ガラス瓶の工場見学へ。
危険で複雑な工程、入念な点検の繰り返し。
真摯にお仕事に向き合う方々のお話。
当たり前と感じている生活は、当たり前ではない技と心遣いに、支えられている。
2016年3月20日日曜日
たんぽぽの綿毛の内の宇宙かな
ふわふわの球状になって、
風に運ばれるのを待つばかりの、たんぽぽ。
まるで小宇宙。
2016年3月19日土曜日
春巡り 生命のサイクル示したる
毎年、昨年落ちた種から勝手に育ち、花を咲かせてくれる「さくら草」。
生き物それぞれのサイクルは命をつなぎ、
すべてのバランスがとれている。
2016年3月18日金曜日
つくし採り ながら よもやま話など
つくしを採りながらの、何気ないおしゃべり。
不思議と親近感が増す時間。
2016年3月17日木曜日
春の膳 うまし五感を呼び覚まし
奥明日香「さらら」での昼食。
ヨモギ、セリの天ぷらは緑色が鮮やかで、サクサク。
自然のものを、丁寧に料理されているからか、
シンプルに美味しく、五感が喜ぶ。
2016年3月16日水曜日
空仰ぎ 祈るがごとし白木蓮
公園で見かけた木蓮。
独特な形。なめらかな白。
魂とか、生命とか、神秘的な印象を受ける。
2016年3月15日火曜日
いくつかの別れは春の決まり事
春は、いろんな場面で節目を迎える季節。
名残惜しいことは沢山あるけど、
「別れ」と「出発」はセットだと言い聞かせて・・・
2016年3月14日月曜日
散り際に色濃くなりし菜花かな
菜の花の散り際は決して美しいものではないけれど、
散りゆく花びらは濃い黄色になり、温かみを増していく。
自分の人生にも、少しずつ良い味がでてきたら、嬉しいと思う。
2016年3月13日日曜日
いかなご煮 送る準備も順調に
関西、特に神戸の春の風物詩「いかなごの釘煮」
新子(稚魚)を生姜と甘辛く炊いた佃煮で、
出来上がりが曲がった釘の形に似ているので「釘煮」と呼ばれます。
大量に作って親戚や友人に送るのが、毎年の楽しみです。
2016年3月12日土曜日
遊ぶよう 風に たゆたう雪柳
「たゆたう」「たゆとう」とは、揺らぐ、ゆらゆらする。という意味。
とても奥ゆかしい響きのある言葉。
日常では使わない言葉にチャレンジできるのも、俳句の面白いところです。
2016年3月11日金曜日
淡々と伝えし人や震災忌
あの震災から5年。
被災された方々が、ご自身の辛い経験をお話される姿に胸を打たれます。
どんな経験も、未来に活かそうとする思いは、本当に尊い。
2016年3月10日木曜日
気がつけば 庭隅 照らす黃水仙
冬の間、すっかり存在を忘れてしまっていた植物も、春になると咲く。
いつも気を引き締めて頑張っていなくても、きっと大丈夫。
大きな流れに乗り、起こる変化を楽しむのだ。
2016年3月9日水曜日
今はただ 塵を流して春の雨
「今ここ・・」それだけでしかない。
今日の雨は、黄砂や花粉を洗い流して土に返す。
また晴れの日があると、埃っぽい風が吹く。
嬉しくても、悲しくても、自然の法則は変わらない。
あれこれ考えるより、今を感じよう。
2016年3月8日火曜日
たんぽぽは すべて受け入れ笑ひたる
どんなことがあっても、私は私。
今の場所で花を咲かせたら、また次の場所が待っている。
たんぽぽが綿毛になって風に乗り、新天地に向かっていくように・・
すべて受け入れると、きっと自由度が増す。
2016年3月7日月曜日
急ぎたる我をなだめし春曇り
人は誰でも、早く結果を出したいものだけれど、
結果が出るまでに、必ず準備の期間があるのだと思っていると、
楽しく待つことができるのかもしれない。
春本番が来る前に、何度も寒さがぶり返したり、雨が降ったり曇ったり、
そんなリハーサルがあって、やっと本当に春だと思える季節がやって来るように・・
焦らなくても、大丈夫なのだ。
2016年3月6日日曜日
様々な人と出会いし 春東京
旅に出ると新しい発見がある。
特に東京に行くと、まだまだ知らない世界が沢山あることに驚かされる。
その景色、リズム、躍動感に刺激を受けながら、
出会い、学び、感動し。
この経験をしたからこそできる未来が、必ずある。
2016年3月5日土曜日
春の土 虫の目覚めをうながして
今日は啓蟄(けいちつ)
土の中で眠っていた虫達が、起きだすとされる日です。
私達も、う~ん!と伸びをして、姿勢を変えて、動き出すタイミングかも。
2016年3月4日金曜日
香る風 私はここと 沈丁花
冬の間は全く存在感がない沈丁花。
花が目を引くほど美しい訳でもない。
でも優しい香りは、ぐっと春を感じさせ、幸せな気分にしてくれる。
自然は様々な方法で、私達を楽しませてくれる。
2016年3月3日木曜日
姫さまのように 微笑む 桃の花
上品さを保ちつつ、可愛く無邪気で朗らかで。
そうでいて、ふっくらした蕾は艶っぽくもあり。
桃の花の風情は、私の憧れだ。
2016年3月2日水曜日
寒戻り 固き花芽に 希望見て
寒の戻りが続いても、
春はやって来る。
今はまだ小さくて
凍えている、
桜の花芽も、
あとしばらくたつと
満開。
2016年3月1日火曜日
春の鳥 飛び立つ先の物語
庭の南天の実を、毎日一粒くわえていく野鳥
鳥が運んだ実が、地面に落ちて、芽をだして、また実をつける。
目の前で起こることは一瞬、でも全てがつながっている。
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